オペ室の一日の流れと研修
オペ室の一日の流れ
出勤後、今日の予定の変更や、夜勤帯と当日の緊急の有無を確認
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オペ室の朝礼
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自分の担当の手術や部屋の準備をする。MEとして手術機器の使用前点検も実施
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オペの介助を実施。器械出しや手術機器の接続、設定、トラブル対応
※器械出し:医療ドラマなどで執刀医にメスなどを渡している人
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休憩
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オペの介助の続きや、担当以外のオペの入退室や患者さんの対応
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オペに使用した機器の使用後点検や片付け
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翌日以降の予定確認と担当の患者さんの情報収集
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各部屋の機器のチェックと日報入力をして退勤
おおよそですが、私はこのような流れで動いています。
手術機器として挙げられるのは麻酔器のほかに、腹腔鏡や胸腔鏡などに使用する内視鏡機器、電気メスや超音波手術装置などのエネルギーデバイス、da Vinciなどのロボット手術装置などがあります。これらの術前、術中、術後の点検などを実施しています。
臨床工学技士が器械出しという役割につくことは、現状ではあまり多くはないことかもしれません。しかし、今挙げたように手術に関わる機械というのは多岐に渡ります。2021年の7月に公布された、所謂タスクシフトと呼ばれる法改正でも、「手術室で生命維持管理装置を用いて行う鏡視下手術における体内に挿入されている内視鏡用ビデオカメラの保持及び手術野に対する視野を確保するための当該内視鏡用ビデオカメラの操作」という項目が追加され、手術室への配属、清潔野への介入が必要視されているということは事実ですし、今後導入する病院が増えることも容易に考えられます。
私が手術室に配属されて受けた研修としては、まず一日の流れ、予定の確認と見方、教育体制と教育担当者の紹介でした。
一日の中で自分はどこに行ってどのような内容の研修を受けるのか、誰に質問をすればいいのかということを教えてもらいました。
手術室というのは、「オペ室看護師(通称オペ看)」という役割があるように、看護師さんが多い現場です。器械出しというのも本来看護師さんの役割です。そこに介入するからには看護の目線もある程度は持っている必要があると考えられ、教育担当者はMEのほかにも看護師さんが就いていました。
なのでMEとしての動きと共に、オペ看さんとしての動きも教わることになります。
MEとしての研修は日々の点検の方法やタイミング、手術への介入箇所を教わり、オペ看としての研修としては患者さんへの介助の方法や考え方、使用する薬剤、情報収集でとるべき情報など教わり、非常に濃密なものとなりました。もちろんこれ以外にも多数項目を教わっています。
これらの研修は実際に器械出しの経験を積みながら少しづつ教えてもらう形になっています。
次回以降から、実際に入った手術の話や、研修の項目それぞれについてなど取り上げようと思います。